令和2年度 奈良金春会演能会
能「弱法師」(よろぼうし)
河内の国に住む高安通俊(ワキ)が讒言を信じ、我が子の俊徳丸を家から追い出した。俊徳丸は行方知れずとなり、悔いた通俊はある年の如月彼岸の中日に、四天王寺で施しをおこなう。通俊の従者(アイ)が施しを告げると、盲目ゆえに弱法師と呼ばれる男(シテ)が現れ、四天王寺の縁起を語る。その姿を見た通俊は、弱法師こそ我が子であると気づく。やがて日想観(じっそうがん)の時になると、弱法師は心眼で難波の景色を見渡すが、人々に突き当たり倒れ伏す。夜になり、親子は再会を果たす。
舞台は、梅の花匂う四天王寺の境内。日想観とは彼岸の中日に夕日を眺め極楽往生を願うことです。
能「胡蝶」(こちょう)
旅の僧(ワキ)が供の僧(ワキツレ)を連れて都の一条大宮を訪れる。梅の花を眺める僧に女(前シテ)が声をかける。女は胡蝶の精であると明かし、四季に咲く花とは戯れることができるのに、早春の梅花には縁が薄いと嘆き、夕暮れの空に消え失せる。近くに住む男(アイ)から胡蝶の話を聞いた僧が供養をすると、夢の中に胡蝶の精(後シテ)が現れ、梅花とも縁を得ることができたと喜び、舞を舞う。
紅梅に戯れるような胡蝶の精の可憐な舞が中心の作品です。胡蝶に関する和漢の故事が多く引用されています。
解説 中司 由起子
次回以降の予定
6月21日(日) 能「源太夫」「杜若」
7月12日(日) 連合謡曲仕舞会(午前中)
9月27日(日) 能「楊貴妃」「阿漕」
11月29日(日) 能「生田」 「葵上」
能のお話 金春 憲和
仕舞「八島」 吉川 恵宥
「網ノ段」 酒井 賢一
「鞍馬天狗」 金春 嘉織
能「弱法師」 シテ 髙橋 忍
ワキ 原 大
アイ 網谷 正美
笛 佐鴻 雅義
小鼓 荒木 建作
大鼓 辻 芳昭
〈休憩 20分〉
狂言「因幡堂」 シテ 茂山 あきら
アド 茂山 千三郎
仕舞「老松」 金春 康之
「女郎花」 金春 飛翔
「野守」 本田 芳樹
能「胡蝶」 シテ 金春 穂高
ワキ 原 陸
アイ 鈴木 実
笛 赤井 要佑
小鼓 荒木 建作
大鼓 辻 雅之
太鼓 中田 一葉
付祝言
(終了予定 午後4時半ごろ)
主催:奈良金春会
後援:奈良県、奈良市教育委員会、(公社)金春円満井会
5枚綴回数券 20,000円
一般1回券 5,000円
学生1回券 2,500円 ※
※ 申し訳ございませんが、学生券は、当館ではお取り扱いしておりません。
下記お問い合わせ先までお願いいたします。
◎奈良春日野国際フォーラム 甍~I・RA・KA~ 電話:0742-27-2630(月曜休館)
◎奈良金春会 電話:0742-33-9720(金春)
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